活動報告

活動日誌

8月8日

本日は北部土地改良区定例理事会にお招き頂き、
皆さまと意見交換をさせて頂きました!
また水不足が懸念されるなかにおいても現在の状況について色々とお話を伺うことができました😊
お招き頂きありがとうございました!無事に稲刈りのシーズンを迎えられますように🙏
これからも農業政策についで知見を深めていきたいと思います。さて、今日も話にでた米の増産についていくつか気になることやこれまでの経緯を自分の記録としてまとめたので書き記させて頂きます。簡潔にはしてますが、それでも長いです。

————————

令和の米騒動を繰り返さないために
~「増産」という政策転換だけでは終われない、
問われる政策の信頼性~

連日テレビ新聞では「お米が高い!」との報道され、備蓄米が放出された際にはセンセーショナルな報道がなされたことは記憶に新しいと思います。これらいわゆる“令和の米騒動”とも言える事態について、8月5日にコメの価格高騰の要因について検証結果が公表され、政府も原因を「需要予測の誤りだった」と公式に認める事態となりました。

■ 実際、どれだけ米が足りなかったのか?

農水省の検証によれば、米の生産量が実際の需要量に対して不足しており、以下のような供給ギャップが生じました。
•令和5年産:不足量 約 40〜50万トン(需要比で 6〜8% の不足)
•令和6年産:不足量 約 20〜30万トン(需要比で 4〜5% の不足)

この不足を補うために、民間在庫が大幅に取り崩され、市場では「米が足りなくなるのでは」という不安から買い急ぎが発生し、結果として米価が高騰するという現象が発生しました。このような不足の予兆は実は早い段階でわかっていたにもかかわらず、農水省は問題を流通にあると判断し、「生産量は足りている」との認識のまま備蓄米の放出が大幅に遅れたことで、市場の混乱を招いたとの指摘が多くされています。

農林水産省は、これまで人口減少に伴う消費減を前提とした需給見通しを立ててきましたが、実際には「インバウンド(訪日客)による外食需要」や「家庭での購入量増加」などにより、想定以上に米の消費が伸びました。ところが、こうした変化を需要予測に取り入れなかったことが、結果として上記のような結果を招いたようです。

■ 国は「増産」に舵を切るが…

この事態を受け、政府は米の「増産」に大きく方針を転換すると発表しました。
これに対し、コメが過剰に生産されて価格が下がり、生産者が影響を受けることについての懸念を示されています。
ただし、小泉農水大臣は、「一律にすべての農家に増産を求めるのではない」「意欲ある生産者が前向きに取り組める環境整備が必要」と強調しており、無理な増産ではないという立場を取っています。しかし、ここで忘れてはならないのは、今回の混乱の原因が「供給不足」ではなく、「需要の見通しを誤ったこと」だったということです。需要に応じた増産とされていても、今回発表された農林水産省の価格高騰の要因や対応の検証の中では今後の方向性について需要と供給の正確な把握については具体策等が示されていないように感じました。
しかしながら、現場はとても冷静に今回の報道をみています。
今回の政府方針を経て、農家の皆さんと意見交換を重ねていると、今回の騒動について冷静に状況を見極めている方が多く、農家の皆さんには、これまでの“減反”と“価格暴落”の歴史を経験してきたからこその、慎重さと冷静さがあるのだなと痛感させられました。

私も今回の件についてはマスメディアで知り得た情報の中でしかわかりません。近年偏向報道と感じられるようなことも多く、一部の偏った報道のせいで真実が見えにくくなっていると感じることもあります。きっと現場での議論では国民の安心と食の安定のため、また農家さんを守るため、それぞれの立場で冷静なデータと現場の知見に基づく活発な議論と政策判断がされているのだと信じて冷静に農政政策の転換ともいえる今後の政策展開を注視していきたいと思います。
引き続き勉強します!!